米国におけるノーマン・ロックウェル美術館巡り
1967年、ノーマン及びモーリーのロックウエル夫妻を初めとするストックブリッジ(マサチューセッツ州)の住民の人々が、市内のメイン・ストリートに位置するオールド・コーナーハウス(Old Corner House )を購入しました。この施設は69年には世界で始めてのノーマン・ロックウェル美術館として一般に公開され、町の図書館の歴史資料と共にロックウエルの作品 を展示しました。
1973年にはロックウエルは、自分の作品の維持と展示のためにペインティングとドローイングを含む574作品を美術館に委託しました。「ノーマン・ロックウエル・アートコレクション・トラスト」と呼ばれるこのコレクションは、現在の美術館のコレクション の基盤をなし、76年にはノーマン・ロックウェルのアトリエも移設されました。
開設より24年後の93年にノーマン・ロックウェル美術館 は、町の中心から少し離れた自然豊かな閑静な場所へ移り、36エーカー(約44,000坪)もの広い敷地に囲まれた素晴らしい環境になりました。 建物の設計著名なロバート・スターン氏によるもので、ニューイングランドのタウンホールをイメージして作られました。 アトリエも一般の人に見てもらいたいというノーマン・ロックウェルの趣旨から86年には美術館の敷地内に移設され、毎年5月から10月のあいだに一般公開されています。また、敷地内には息子のピーター・ロックウエルの彫刻作品も展示 されています。その他、教育プログラムや特別展示等、様々な催し物が企画されています。
The Norman Rockwell Museum of Vermont
ノーマン・ロックウェルがストックブリッジに移り住む前の1939年 から53年間に住んでいたバーモント州アーリントンにも彼の名前を冠した美術館があります。オリジナルの作品よりもコレクション・アイテムの展示、販売を中心とした私設美術館です。特に、ロックウェルの作品の特徴である写真撮影などして描いた絵のモデルとなったバーモントの人々ついての解説がなされています。